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この記事の対象者
・自身の所属する会社がベネフィットステーションに加入していないが、個人利用したい人
・ベネフィットステーションに個人加入する方法のそれぞれの概要・違いを知りたい人
最初に結論
ベネフィットステーションに個人加入するには以下のどちらか
・「毎日コムネット」の株式を保有し、株主優待で加入
・セゾン系クレジットカードを作成し、月額330円を支払って「トク買」に加入する
どちらも一部対象外のサービスはあるが、基本的なものはだいたい利用可能
はじめに
私は現在、NOVAという英会話教室に通っていますが、やはりそれにはお金がかかるもので少しでも安くならないかと模索しました。その結果、ベネフィットステーションという福利厚生サービスの会員であれば、毎月のレッスン料が20%OFFになるということが分かりました。月1万円以上かかっていたので2千円も節約できるのは非常にありがたい話です。
しかし私の勤めている会社はベネフィットステーションを契約していないため、個人加入はできないかを調べた所、2つの手段があることが分かりました。
実際、これによってレッスン代だけでなく映画やカラオケ代など様々なものをお得に利用することができました。今回は、その2つの手段の詳細・違いなどを解説していきます。
ベネフィット・ステーションとは
まず、そもそもベネフィットステーションとは「株式会社ベネフィット・ワンの提供する福利厚生サービス。会社が福利厚生の一環として契約することで、そこの従業員は様々なサービスを会員価格でお得に受けることができる。」というものです。
ベネフィットステーションは業界でも最大手ということもあり、ジムや習い事・旅行・ショッピング・レジャーなど多種多様なサービスで恩恵を受けることができます。
どういったサービスが存在?
まず、そもそも自身に役立つサービス・割引はあるのかを以下のリンクより確認してみましょう。
ベネフィットステーション | Benefit Station. (benefit-one.inc)
※上記の方法でサービス内容を確認できても、(これから紹介する)個人利用においては一部対象外の場合もあるので注意は必要です。しかし基本的にはメジャーなものはほどんどあるといった印象です。どうしても事前に確認したい場合は問い合わせする必要があります。
ベネフィットステーションに限らず、福利厚生サービスというのは基本的に加入している会社に所属する人たち用のサービスです。そのため、自身の会社がベネフィットステーションに入っていなければ原則利用することはできませんが、これから解説する方法にて個人加入も可能となっています。
個人加入する方法
以前は、単純にベネフィットステーションの個人プランや、ベネフィットステーションの提供会社(株式会社ベネフィット・ワン)の株主優待による加入が可能だったそうですが、現在は恐らく以下の2つの方法しかない模様です。(2024年8月時点)
方法【1】:「毎日コムネット」の株主優待を利用
1つ目が、「毎日コムネット」という会社の株主優待を受けるという方法です。
株主優待とは、企業の株を指定のタイミングに保有していればその企業からプレゼントが届くといった感じのものになります。毎日コムネットはそのプレゼントが「ベネフィット・ステーション(ダイジェストコース)に1年間無料で加入できる権利」になっています。
※コースに関する説明は後ほど
後述しますが、株主優待を受ける注意点として「最低100株所有すること」「権利確定日の5月末(実際はその2営業日前の権利付最終日)に株式を保有していること」などの条件があるので、気を付けましょう。
手順
①証券口座を開設
株を買うためには証券口座を開く必要があります。最近では新NISAが話題にもなっているため、証券口座を持っている人も増えていはいますが、まだ持っていない人は正直開設が面倒だと思いますので、もう1つの方法が良いかもしれません。
もし開設するのであれば、個人的には楽天証券・SBI証券あたりの大手ネット証券が手数料も低く(無料の場合も)、使いやすいです。
②株を100株購入して権利付最終日まで保有
株主優待を受けるには100株以上保有しておく必要があります。そして、権利確定日の2営業日前(土日祝は株式市場休業日)の「権利付最終日」まで保有することで優待の権利が確定します。
毎日コムネットは権利確定日が5月末なので、2025年の場合は5/30が権利確定日(5/31は土曜のため前倒し)であり、その2営業日前の5/28まで100株保有しておけばOKです。別に保有期間の縛りはないため5/28に購入して、5/29に売却しても問題ありません。
※2024年8月時点での情報なので今後継続保有の縛り等が設けられる可能性はあります。
この辺りは「株主優待 もらい方」などと調べると詳しい記事がたくさん出てくるので参考にしてください。
③7月下旬に書類が届き、8月から加入可能
株主優待の権利が確定すれば、7月下旬に毎日コムネットから優待の書類が届きます。そして、その書類に書かれている認証キーを使って、8/1からベネフィットステーションに登録可能です。
ちなみに、優待による加入の有効期間は8/1~7/31の1年間なので次年度も継続加入したい場合は、株を持ち続けるか、毎年権利付最終日には株を買いなおして保有しておく必要があります。
方法【2】:セゾン系カードを作成し「トク買」に加入する
2つ目の方法が、セゾン系のクレジットカードを作成し、「トク買」というサービスに月額330円で加入することです。
この「トク買」というサービスはベネフィットステーションを基に作られたものであり、サービス内容がほぼ一緒のため実質的にベネフィットステーションに加入したのとほぼ変わりません。
そして、この「トク買」に加入するには、セゾン系クレジットカード(クレディセゾン発行のセゾンカード・UCカード)を持っている必要があります。
手順
①クレディセゾン発行のセゾンカード or UCカードを作成
まずは、クレディセゾン発行のセゾンカードかUCカードというクレジットカードを(持っていない人は)作成する必要があります。
どちらのカードでも大丈夫ですが、「トク買」に入るためだけでメインカードとして使う予定がないのであれば、発行手数料・年会費が無料のカードが多いセゾンカードの方が無難だと思います。また、セゾンカードは名前の通り全てクレディセゾン発行ですが、UCカードはユーシーカード株式会社が発行しているものも多いので、間違ってクレディセゾン発行でないカードを作成しない意味でもセゾンカードが良いかもしれません。
また、セゾンカードの中にもさまざまなカードがありますが(SAISON CARD Digitalやタカシマヤカードなど)、ここはご自身の好みで選択してください。
②セゾンNetアンサー or UCアットユーネットに登録する
クレジットカードが作成できたら、セゾンカードの人は「セゾンNetアンサー」、UCカードの人は「UCアットユーネット」というサービスに登録します。
これらはクレジットカードの利用明細や各種設定がスマホやパソコンからできるようにするためのインターネットサービスであり、当然無料でもあるので、カードを作成した人は(仮に「トク買」に加入しない場合でも)まず普通に入るべきサービスです。
この登録が必要な理由としては、「セゾンNetアンサー」「UCアットユーネット」のID・パスワードを使って「トク買」に登録することになるため必須と言えます。
③トク買に加入
最後に「セゾンNetアンサー」「UCアットユーネット」のID・パスワードを使って「トク買」に加入します。普通にブラウザで「トク買」と調べてWebページから会員登録すればOKです。
(トク買│総合ガイド (tokugai.jp) ← 一応、トク買のリンク貼っておきます)
ちなみに入会月は会費無料、翌月以降月額330円が登録したセゾンカードもしくはUCカードから引き落とされます。
各サービスの比較
サービス概要
まずそもそも両者はサービスの提供方法・仕組みが違います。
毎日コムネットの株主優待での加入は、「ベネフィットステーションの中のダイジェストコースという特別コース(毎日コムネット優待のために作られたコース)への加入」という形になります。
一方、トク買での加入は、「トク買というベネフィットステーションそっくりの福利厚生サービスへの加入」という形になります。
そっくりな理由は、そもそもトク買はクレディセゾンのためにベネフィットワン(ベネフィットステーションの提供元)が提供・運営しているサービスだからです。なので、実際に利用できるサービスとしてもほぼ同じもの(サイトデザインもそっくり)になっています。
しかし一応、加入状況としては根本的には別物と言えます(ベネフィットステーション自体には入っていないため)。
ただし使っているユーザー側からすれば、割引さえ受けることができるのであれば加入の仕組みなどはどうでも良いので気にする必要はないです。
提供範囲(サービス数)
では次に、両者では受けられるサービス・割引の種類や数が違うのか、そして本家ベネフィットステーションの通常コース(会社による福利厚生での加入)との違いについても比較していきます。
結論から言うと「両者間でのサービスの違いは(恐らく)ない。両者とも通常のベネフィットステーションのサービス全てを受けられる訳ではないがメジャーなサービスはほぼほぼ網羅されている。」となります。
まず、「優待によるダイジェストコース」と「トク買」でのサービス範囲についてですが、明確に書かれている記述が見つからなかったのでいくつかの検索ワードでのヒット数を比較しました。例えば、「映画」と調べた時のサービスヒット数は両者とも52件と一緒でした(2024年8月時点)。他にも「英会話」や「ジム」といったようなワードでも検索しましたがヒット数が一緒だったため恐らく提供サービス数・範囲は一緒だと考えられます。
しかし、「優待によるダイジェストコース or トク買」と「通常のベネフィットステーション(会社の福利厚生で加入する分)」での提供されるサービスには少し差があります。例えば、ベネフィットステーション公式ページで上記と同様に「映画」と調べるとこちらは73件ヒットし、少し数が多いです。他のワードでも同じくヒット数は多くなり、やはり本家の方が受けられるサービスは多くなっています。
ただし中身を見てみると、映画の場合だとパッと思いつく有名どころの映画館の割引は優待によるダイジェストコース or トク買でも提供されており、どちらかというと特定の地域にしかないようなマイナーな映画館のサービスが本家ベネフィットステーションでしか受けられないといった印象でした。その他のサービスにおいても同様の感じでした。
そのため、メジャーな施設・サービスに関しては対象外になる心配はあまりいらないとは思います。ただ、そうは言っても「個人加入した後に受けたかった割引がないことに気づくのは嫌だ」といった方は事前に問い合わせしてみるのが良いかもしれません。
費用
以下がそれぞれで必要となる費用です。
【毎日コムネット優待】
株式を100株購入しないと優待を受けることができないので、初期費用として株の購入代金がかかります。株価は日々上下するので必ず決まった金額で買える訳ではありませんが、記事執筆時の株価732円を基準とすると732円×100株=73,200円必要となります。(証券会社によっては売買手数料がかかることもあります)
あとは、優待で毎年ベネフィットステーションに継続加入する予定であるのならば株を持ちっぱなしにするのが個人的にはおすすめなので、その場合は維持費はかかりません。
優待がもらえる時期(権利付最終日)に合わせて売買するという人は、株なので当然その時々の株価によって損失が出たり、逆にもうかる場合もあります。
【トク買】
初期費用はかかりません。(クレジットカード発行の際の発行手数料等もない模様です)
あとは、年会費のかかるクレジットカードを発行していない限り、「トク買」の月額料金330円が維持費としてかかるだけになります。(初月無料)
使いやすさ
これは毎日コムネット優待・トク買のどちらにも言えることですが、それぞれ独自のURLからサイトに入ってログインする必要があるため使うまでに少し時間がかかってしまい正直不便です。
ベネフィットステーション公式アプリが使えないというのは少し痛いです。少しでも快適に使うためには、専用ログインページをブックマーク等しておくのが良いと思います。
ちなみに以下がそれぞれのログインページURLとなります。
・毎日コムネット優待
・トク買(セゾンカード利用)
・トク買(UCカード利用)
メリット・デメリット
最後にそれぞれのメリット・デメリットを挙げていきます。
【毎日コムネット優待】
メリット
- 株の売買のタイミングによってはかなりお得に入れる。むしろ儲かる可能性もある。(当然大幅に損することもあるが)
- 優待がもらえると同時に配当金ももらえる。(2024年は100株で3,000円の配当)
※配当金は今後廃止になる可能性もある - 月額の維持費がかからない。
デメリット
- 証券口座を開くのが少し面倒くさい。
- 初期投資費用が結構かかる。(株購入のために)
- 株価が下がって大きく損する可能性がある。(株を持ち続けるのであればあまり関係ないが)
- 株主優待が廃止・優待内容が変更になる可能性がある。
- 毎年5月のタイミング(実際に利用できるのは8月から)でしか加入できないため、すぐに入ることはできない。
【トク買】
メリット
- クレカ発行を含めても3~7日と比較的早めに、好きなタイミングで加入できる。
- 月額330円とお手軽価格で入れる。
デメリット
- クレジットカードを発行しないといけない。
- 価格は安いが毎月費用はかかってしまい、その管理も必要となる。
個人的には株式投資に抵抗が少ない、興味のある人は投資をしながら優待加入できるので「毎日コムネット優待」がオススメです。あまり難しいことを考えずに、とにかくすぐにベネフィットステーションサービスを利用したい方は「トク買」一択だと思います。
まとめ
通常のベネフィットステーション | 毎日コムネット優待 | トク買 | ||
サービス概要 |
一般的に言われるベネフィットステーション |
ベネフィットステーションの中のダイジェストコースという特別コースを利用する形 |
ベネフィットステーションとは別物だが提供元が同じで実質ほぼ一緒のサービス | |
入会方法 | 契約している会社の従業員のみが対象 | 5月末時点に毎日コムネット株を100株保有 | セゾン系のカードを発行しトク買に加入 | |
費用 | なし | 株式購入代金(執筆時73,200円) | 月額330円 | |
サービス数 |
映画 | 73 | 52 | 52 |
英会話 | 91 | 73 | 73 | |
ジム | 322 | 275 | 275 | |
メリット | ・一度株を買って持ち続ければ半永久的に維持費0で加入できる。 ・株価、配当金によっては儲かる場合もある。 |
・比較的早めに、好きなタイミングで加入できる。 ・お手軽価格で利用できる。 |
||
デメリット |
・加入タイミングが決まっており、すぐに利用できない。 |
・クレジットカードを発行する必要がある。 ・毎月の料金がかかり、その管理も必要になる。 |
ここまで紹介してきたように、個人でベネフィットステーションに加入・利用する方法は「毎日コムネットの株主優待を受けること」もしくは「クレディセゾン発行のクレジットカードを作りトク買に加入すること」の2つがあります。
私の場合、最初はすぐに加入したかったのでまずはトク買に入り、その後今年の5月に毎日コムネットの株主優待権利を取得し8/1からはこちらに乗り換えています。
英会話教室NOVAのレッスン代が月に2千円ほど節約でき、他にもカラオケや映画でちょくちょく恩恵を受けているので個人加入して本当に良かったと思います。
加入に必要な費用以上に得できる人がほとんどだと思いますので、皆さんもぜひ(初期費用を抑えられるトク買あたりから)個人加入をしてみてはいかがでしょうか?
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